ロボット分野やIT分野、測量・土木分野でカリキュラムのほんの一部として授業が行われる学校は多くあります。
しかし、ドローンを専門的に学べる専門学校は少なく、全国に4校あるようです。
ドローンに重点をおくか、ドローンを技術の一部にするかで学校選びの視点が変わる
例えば、測量業界に就職してドローンを使う技術者になりたい場合、測量の専門学校で学ぶという道もあります。
その場合、測量を専門に学ぶので、測量士補などの測量業界で必要な資格や技術をしっかり学ぶ事ができるのがメリットでしょう。
しかし、測量の専門学校のカリキュラムでは、ドローンはほんの一部に過ぎず、飛行訓練の時間は少ない場合が多いです(図2)。
そして、測量の専門学校を卒業し、測量会社に就職しても、ドローンに携わる事ができるとは限りません。
実際、測量会社がドローンを自社で飛ばして測量をする場合もありますが、飛行の部分をドローン撮影の専門業者に外注するケースも多いようです。
ドローンを仕事にしたいなら「ドローン専攻学科」
ドローンを仕事にしたいのであれば、測量会社等の企業にドローンオペレーターとして採用されるという方法以外に、空撮や飛行を請け負うドローンの専門業者に就職する方法があります。
ドローンの専門業者に就職するためには、ドローンの技術と知識を習得し、できれば必要資格を保有している方が採用されやすいと思います。
ドローンを専門的に学べる専門学校の選び方のポイント
取得可能資格は、ドローンに関連する資格だけでなく、その他の資格も検討しよう
専門学校の強みは資格取得にあります。ドローンに関する専門資格以外に、社会人として役に立つ資格を一緒に取得できるかもポイントとなります。
ドローン関連資格
ドローンを飛行させるだけであれば、基本的に資格は要りません。
ドローンの操縦や知識に関する資格は、民間資格なので取得する意味は無いと思われがちです。
しかし、仕事で使用する産業用ドーロンは重量が重く、価格も2〜300万円することもあり、安全な運用が必要不可欠です。
そして、業務としてドローンを飛行させる上で、操縦者としての信頼性を証明する意味でも資格を取得しておく事が重要となります。
また、資格を保有していると、特定の飛行に関しての許可を航空局へ出す時に優遇されます。
※ドローンの映像をリルタイムで手元に伝送する装置をFPVといいます。このFPVを使用するときに、アマチュア無線の資格が必要との記載が行われているサイトを多く見かけますが注意が必要です。アマチュア無線の電波は個人で楽しむ分には問題ありませんが、業務で使用することは法律で禁止されています。
ドローンの操縦技能に関する資格は、DJIの機体を使うのであれば「DJI CAMP」が良いかと思います。
特に資格に優劣はないので、DJI、DPA、JUIDAのいずれかを取得しておけば良いでしょう。
仕事としてドローンを飛行させる予定があれば、陸上特殊無線は取っておいた方が良いと思います。
その他の資格
就活で自分の能力を示すには、履歴書に資格を書くのが有効です。
「ドローンに関する資格」プラス「その他の資格」で自分の能力をアピールしましょう。
特にIT系国家資格やMOSなどのITの資格、TOEICなどの語学に関する資格は、就活のみでなく、転職する機会が訪れたときにも役に立ちます。
メモ
ドローンを専門的に学ぶカリキュラム
ドローンをキチンと学ぶためには、意外と幅広い範囲の学問分野を学ばなければなりません。
ドローンに直接関係する学問だけでなく、測量や撮影した画像の処理に関する知識等の周辺知識も学べる専門学校が良いでしょう。
講義
航空工学、電気工学、気象学、航空法や関連法令などがドローンに直接関連する学問です。
ドローンは土木や測量で活発に使われますから、測量の基礎は学べる方が良いと思います。
また、ドローンはコンピュータ制御で自動運航するので、GPS(GNSS)の知識、ITやプログラミングなども周辺知識として役に立つでしょう。
実習
この手の技能は「やった時間に比例して上達する」ので、飛行訓練を多く実施する学校が良いと思います。
そして、段階的でも構わないので、大きなサイズのドローンを飛ばせる方が業務に近づきます。
また、ドローンのメンテナンスと点検は操縦者が行うので、ドローンの仕組みとメンテナンス法をしっかりと学べる実習があると良いでしょう。
下記でご紹介する専門学校の中には、ドローンを1から組み立て飛行させるという実習を実施しているところもあります(かなりドローンの機体に詳しくなると思います)。
ドローンを専門的に学べる専門学校
ドローンを専門的に学ぶことに興味があるのであれば、無料の資料請求して、カリキュラムの比較をすると良いと思います。
下記の専門学校について、大学・専門学校の一括資料請求ができる「スタディサプリ進路」(一部マイナビ進学も併設)へのリンクボタンを設置しましたのでご利用ください。該当の学校のページが別ウィンドウで開きます。
一部の学校で名称が大学校となっていますが、大学ではなく区分は専門学校です。詳しくは「大学校」Wikiペディア。
北海道ハイテクノロジー専門学校
所在地 | 北海道恵庭市 |
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学科・コース | ITメディア学科ドローン専攻 |
修業年限 | 2年 |
取得可能な資格 | |
<ドローン関連> ・DJIスペシャリスト試験※1 <技術系> ・ITパスポート試験(国) ・基本情報技術者試験(国) ・応用情報技術者試験(国) ・マルチメディア検定 ・CGクリエイター検定 <ビジネス・一般> ・MOS 情報元:公式WEBサイト (国):国家資格 ※1 目標資格としての記載はないがカリキュラム様式書類に記載 |
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学科・カリキュラムの特徴 | |
ドローンを専門的に扱う企業と提携していて、実践的な技術を習得できそうです。ドローンを仕事に使うための、全ての知識と技術を網羅したカリキュラムです。画像処理に関する資格の他、IT系国家資格の取得もできるのが特徴です。 | |
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WiZ国際情報工科自動車大学校
所在地 | 福島県郡山市 |
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学科・コース | ドローンスペシャリスト科 |
修業年限 | 2年 |
取得可能な資格 | |
<ドローン関連> ・陸上特殊無線(国) ・第4級アマチュア無線免許(国) ・DJIマスター試験※2 <技術系> ・ITパスポート(国) <ビジネス・一般> ・MOS 情報元:公式WEBサイト (国):国家資格 ※2 取得可能な資格一覧には記載はないが、DJIマスターと同等の技能習得可能との記載あり。 |
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学科・カリキュラムの特徴 | |
なんと、この学科の定員は5名しかありません。少人数での講義・実習は技術者を育てるには最高の環境と言えるでしょう。自分専用のドローンを与えられるのがポイントです。総飛行時間は100時間以上で、ドローンメーカー最大手のDJI社が実施する資格の最上級「DJIマスター」と同等の飛行操縦経験者になれるそうです。こちらの学校も、ドローンに関する知識と技術の授業を網羅しています。 | |
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日本航空大学校
所在地 | 石川県輪島市 |
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学科・コース | 航空整備技術科ドローンコース |
修業年限 | 2年 |
取得可能資格 | |
<ドローン関連> ・無線航空機操縦者資格 ・ドローン検定 ・陸上特殊無線技士(国) <技術系> ・航空特殊無線技士(国) ・危険物取扱者(国) ・CAD利用技術者(2次元2級) ・トレース技能検定 ・テクニカルイラストレーション ・ガス溶接技能者(国) ・アーク溶接技能者(国) <ビジネス・一般> ・TOEIC ・実用英語技能検定 ・ビジネス能力検定 ・パソコン検定(2級) 情報元:公式WEBサイト (国):国家資格 |
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学科・カリキュラムの特徴 | |
航空機の専門学校なので、なんと空港の敷地内に校舎があります。ドローンに関する授業は網羅されており、取得可能な資格も充実しています。技術系や英語系の資格も充実しているのが他校とは異なるところです。学生寮完備。 | |
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宮崎情報ビジネス医療専門学校
所在地 | 宮崎県宮崎市 |
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学科・コース | ドローン&ITコース |
修業年限 | 2年 |
取得をめざす資格 | |
<ドローン関連> ・陸上特殊無線技士(国) ・ドローン操縦オペレータライセンス <技術系> ・応用情報技術者試験(国) ・基本情報技術者試験(国) ・情報セキュリティマネジメント試験(国) <ビジネス・一般> ・MOS 情報元:公式WEBサイト (国):国家資格 |
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学科カリキュラムの特徴 | |
2020年開講予定のコースです。取得可能な資格として、IT系国家資格が充実しています。ドローンで撮影した映像の編集やプログラミング言語としてJavaも学べるので、IT技術者にもなる事ができそうです。 | |
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