保護者へおすすめの本 Why型思考トレーニング
- 著者:細谷 功
- 出版社:PHP研究所
- 発行年:2024年
※Amazonを含めた大手4社の平均
- Amazon Kindle版:Why型思考トレーニング
- Amazon Audible版:聴き放題
(再生時間:5時間 4分)
※2024.8.20現在聴き放題対象。聴き放題対象から外れている場合があります。
この本のポイント
「なぜ?」が未来を拓く
細谷勲氏の『why型思考トレーニング 自分で考える力が飛躍的にアップする37問』は、小・中学生の親にとって大変有益な一冊です。
本書は、現代のAIやインターネットの普及に伴い、情報が簡単に手に入る一方で、「考える力」がより重要になっていることを指摘しています。
子どもの「考える力」を養うための教育本ではありませんが、まず、社会で役に立つ「考える力」とは?を具体的・実践的に知ることができます。
従来の日本の教育では考える力は養われない
本書で提唱される「why型思考」とは、物事に対して常に「なぜ?」と問い続けることで、その背後にある理由や背景、本質を探る思考法です。
この思考法は、従来の日本の教育でよく見られる「what型思考」、すなわち与えられた知識をそのまま覚え、受動的に行動するスタイルとは対極にあります。
細谷氏は、日本の教育システムが長年にわたり「what型思考」を重視してきたことが、現代社会の課題に対応できない原因であると指摘しています。
親世代はこの「What型思考」の教育を受けてきており、その思考法が子育てに影響を与えているはずです。
職場で感じる「あるある」—社会人の親にこそ響く事例
本書の魅力は、社会人として働く親にとっても非常に身近で実感しやすい事例が豊富に盛り込まれている点にあります。
著者は、会社での会議や日々の業務における「形式ばかりで本質を見失った行動」や「前例に囚われた思考」を例に挙げ、それがなぜ問題なのかを詳細に分析しています。
例えば、何も考えずに実行する前例主義など、社会人として働く親にとって「あるある」と共感できるものでしょう。
親世代と子ども世代の思考のギャップを埋める一冊
親世代が受けた教育では、正解を求めることが最重視されてきました。
しかし、最近の学校教育は「考える力」も重視しており、これが家庭学習において親子間のギャップを生む原因となっています。
親は自分が受けた教育の影響で、子どもに「早く正確に答えること」を求めがちですが、それだけでは「考える力」や「問題解決能力」は育ちません。
例えば、長文理解の問題では、親世代は模範解答に重きを置きがちです。しかし、「考える力」を育むには、一見トンチンカンな答えも許容し、自由な発想や独自の視点を引き出すことが重要です。
そのプロセスを深掘りし、他の視点に気づかせるサポートも必要です。
この本は、まずあなた自身がその重要性を真に気づき、自分の考え方を見直すためのきっかけとなる一冊であると思います。
スマホでも聴くことができ、通勤時間やスキマ時間を有効活用できます。
読むではなく聴くので、読書が苦手な人も大丈夫!効率よく読書できます!
※2024.8.20現在聴き放題対象。聴き放題対象から外れている場合があります。