オンライン英会話にはない通学制英会話教室の良いところ
小さい子供が通学制英会話教室に通った場合のメリットは4つあります。
体を使ったアクティビティで楽しく学べる
小さな子供を相手にした英会話教室では、歌やゲームなど楽しみながら英語(英会話)を学べます。
これは、オンライン英会話でも実施されていることなのですが、オンライン英会話でできるアクティビティについては限界があります。
例えば、他の子供たちとの競争があるようなゲームについては、オンライン英会話では実施不可能です。
ところで、脳科学的に人間の脳は「感情が動かされた記憶」を記憶しやすく、また、思い出しやすいと言われています。
このことから、勉強や学習は楽しみながらできると効果的であると言えます。
なので、英会話(英語学習)に限らず、小さな子供に学ばせるためには「楽しさ」がともなったアクティビティが最適です。
そして、そのアクティビティは内容にもよりますが、複数の子供と一緒に行う方が楽しいのではないかと思います。
一般的に、オンライン英会話はマンツーマンレッスンが多いので、他の子供とアクティビティを楽しむことはできません(グループレッスンをしているところは少ない)。
また、他の子供がやっている動作を見て真似したり、子供同士で話すことにより、英語力の上達だけでなく、コミュニケーション力を養うことにつながります。
ローカルな話題で英会話できる
子供は自分が経験したことや楽しかったことを他人に教えたいものです。
例えば、上のイラストにあるように、自分が体験した楽しい体験である「お祭り」の話題であれば、子供はより積極的に話すでしょうし、関連する英語(英単語)についても興味を持つでしょう。
たとえ外国人英会話講師であっても、居住地域が自分と同じ地域であれば、地域の出来事や話題に関して共通の認識や共感を持つことができます。
自分の身の回りのことを英語で聞いてみる、話してみるということで、より英語を身近に感じることができるかもしれません。
英会話教室で新しい友達ができる
普通、少人数製の通学制英会話スクールでも、3人程度の子供が一緒にレッスンを受けるので、友達になるチャンスがあります。
学区外から通っている子供がいた場合、幼稚園や小学校以外の友達ができる機会になります。
また、例えばペッピーキッズクラブのようなイベントを開催する通学制英会話教室では、さらに友達を作るチャンスが多いことでしょう。
この友達ができるのは子供だけではなく、送迎や同伴をしている親も同じことが言え、新しいママ友ができるかもしれません。
一部のオンライン英会話でもイベントを開催している
オンライン英会話で、他の受講者との交流ができるようなイベントやサービスはかなり少ないです。
QQKidsというオンライン英会話では、毎月のように「えいごスピーチクラブ」などのイベントを開催しており、他の受講者と交流する機会があります。
この、QQKidsはQQ Englishの子供用コースで、10年以上の実績があり、なんと年間100万レッスンを提供する驚異的なオンライン英会話です。
なお、本体であるQQ Englishは、4倍速で英語脳になれる「カランメソッド」で学べるオンライン英会話として有名で、多くの教育機関で導入されている実績があります。
続けるモチベーションを保ちやすい
もちろん、英会話自体を楽しみにしていれば、通学制英会話教室でもオンライン英会話でもモチベーションを保つことができるでしょう。
通学制英会話教室ではさらに、友達に会えるということがモチベーションの維持に貢献すると思います。
私自身、小さい時の習い事の内容よりも、帰りに友達と遊んだことの方が鮮明に覚えています。
それに対し、オンライン英会話では友達ができないので、講師としか交友関係はできないのですが、毎回同じ講師にできない可能性があるので、講師との深い関係構築は難しいかもしれません。
色々な人に会えるということを楽しみにする子供であれば、オンライン英会話でもモチベーションの足しになるでしょう。
通学制英会話教室のデメリット
通塾のために時間的・費用的コストがかかる
小さな子供が英会話教室に通塾するためには、親の送迎・同伴が必要になると思います。
それに伴い、時間的・交通費等の金銭的コストがかかってしまいます。
通学制の英会話教室では、レッスンの曜日と時間は決まっている場合が多く、親もそれに合わせてスケジュールを組む必要があり、時間的自由度は低くなります。
一方、オンライン英会話の場合、送迎もなく、自由な時間に予約を入れてレッスンを受けられるので、前述したようなコストがかかりません。
そのうえ、予約した日時に都合が悪くなってもキャンセルし、他の日時に移動することが可能な場合が多いです※1。
※1オンライン英会話の業者により、色々なルールがあり、キャンセルに関わるコストがかかる場合とかからない場合があります。
地方だと通える英会話教室の選択肢が少ない
下表を見ると、テレビCMなんかを流している大手の英会話教室は全国的にも多くあることが分かります。
特にECCジュニアなんかは桁違いに教室数があることが分かります。
これら、全国的に教室数が多い英会話教室はフランチャイルズの場合が多いです。
世界的に事業展開し、140年の伝統を持つベルリッツやISO認証を受けており、公的な品質保証があるシェーン英会話なんかは都市部にしかないので、地方の人がこのような英会話教室に通うことは困難です。
すなわち、地方では英会話教室を選択する選択肢の幅が少なすぎるのです。
講師の交代ができない場合が多い
通学制英会話教室ではマンツーマンレッスンの場合を除いて講師の交代ができないことが多いようです。
もし、交代できたとしても、曜日や時間の変更を伴う場合があり、それまでのクラスメートと一緒にレッスンを受けられないことがあります。
逆に、多くのオンライン英会話ではレッスンの予約を入れる都度、講師を選ぶタイプのものが多いです。
なので、自分に合わない講師を避けて予約することが可能です。
しかし、予約は基本的に早い者勝ちなので、人気講師の予約を取りにくいという場合もあるようです。
他の親との付き合いが発生する
先ほど通学制英会話教室の良いところとして「友達ができる」と挙げましたが、必ずしもそれが良い結果になるとは限りません。 人間関係が煩わしく感じる人にとっては、親同士の交流は憂鬱かもしれません。
新型コロナに感染するリスクがある
人が集まるところに行けば、当然新型コロナに感染するリスクは大きくなることは言うまでもありません。
オンライン英会話であれば、感染症のリスクに関しては心配がなくなります。
とはいえ、最近世の中の感染症対策もしっかりしてきたので、新型コロナが怖いから通学制英会話教室はやめるというのはもったいないかもしれません。
無料レッスンでその教室の感染症対策の具合を見て判断しても良いかもしれません。
通学制英会話教室の料金はオンライン英会話と比較すると高め
一般的に、オンライン英会話よりも通学制英会話教室の方が料金が高いとされています。
しかし、これについては多少の誤解があるように思われます。
オンライン英会話で料金が安いケースは、フィリピン人講師とオンライン英会話をする場合が多いです。
(フィリピン人講師が悪いと言うわけではありません。ただ、日本語を話せない人が多いようです)。
例えば、日本語と英語を話せるバイリンガルが講師を務めるグローバルクラウンは、週1回で8,330円(込、12ヶ月プラン)しますので、料金が安い通学制英会話教室より少し安い程度です。
また、オンライン英会話ではパソコン類の準備費用や通信費がかかる場合もあります(既にパソコンを持っていてインターネット環境があればかからない)。
なお、通学制英会話教室とオンライン英会話の料金相場の比較は次のセクションで詳しく説明します。
通学制英会話教室とオンライン英会話の料金相場の比較
上図は主要な通学制英会話教室7社と、オンライン英会話7社の料金を比較したグラフです。
上のグラフは60分あたりにかかる料金に換算した額、下のグラフは実際に毎月支払う金額となっています。
※入学金、教材費については考慮していません。※各社とも週1回のプランかそれに近いプランで算出しています。※週1回のプランの中で講師の種類等により価格が異なる場合、料金が安い方を採用しています。※2020年9月30日現在の料金です。
なお、比較した通学制英会話教室とオンライン英会話は下記の表に示します。
通学制英会話教室 |
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ペッピーキッズクラブ |
イーオンキッズ |
ECCジュニア |
ヤマハ英語教室 |
シェーン英会話 |
GABA Kids |
ベルリッツキッズ |
※各リンクは公式サイトへのリンクです。別ウィンドウで開きます。
オンライン英会話 |
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英会話のENGLISH BELL |
hanaso kids |
グローバルクラウン |
QQ Kids |
リップルキッズパーク |
KidsStarEnglish |
DMM英会話(子供向け) |
※各リンクは公式サイトへのリンクです。別ウィンドウで開きます。
通学制英会話教室とオンライン英会話の料金差は2〜3倍
60分あたりにかかる料金の平均は、通学制英会話教室で3,909円、オンライン英会話で2,073円となっており、オンライン英会話の方がリーズナブルで、その差は約2倍です。
また、実際に月ごとに支払う料金の平均については、通学制英会話教室が11,618円、オンライン英会話が4,220円となっており、ほぼ3倍の価格差になっています。
通学制英会話教室ではほとんどの場合入学金(1〜3万円程度)や教材費が別途必要になるので、オンライン英会話が圧倒的に安いのが分かります。
なお、オンライン英会話の教材は高くとも6千円程度で、無料で配布されるケースも多いようです。
オンライン英会話でも少し料金が高めなものもある
オンライン英会話でも、グローバルクラウンやDMM英会話(子供向け)は他よりも料金が高めになっています。
それには理由があり、グローバルクラウンについては、講師が日本語と英語を堪能に使えるバイリンガルしかいないことや、復習用にAIを使った発音確認ができたり、レッスンを専用のアプリで受けられるという付加価値があるためであると思われます。
オンライン英会話の多くが、通信アプリのスカイプを使ったテレビ電話方式です。スカイプを使ったレッスンでは教材の提示等に多少なりとも不都合があると思います。
一方、グローバルクラウンについては様々な工夫が施されたレッスン専用アプリを使うため、効率的なレッスンを受けられます。
また、DMM英会話(子供向け)については、フィリピン以外の多くの国の人と英会話ができ、毎日25分のレッスンを受けられるプランが最低プランなので、月あたりの料金が高くなっています。
ですが、60分あたりの料金に換算すると今回比較した中で最安値になります。
なので、DMM英会話(子供向け)は毎日少しづつ英会話を学びたい人には良いと思います。
レッスン時間とカリキュラムの比較
通学制英会話教室のレッスン時間とカリキュラム
通学制英語教室のレッスン時間は40〜60分となっています。
小さな子供にとって、40分以上のレッスンは集中力が続かないため、各社とも体を動かすアクティビティーやゲームで工夫を凝らしています。
教材はほとんどがオリジナルのものを使用しており、カリキュラム・教授方法もそれぞれ特徴が異なります。
共通して言えることは、特色は違いながらも、小さな子供に英会話を教えるプロセスがしっかり組み立てられているという点です。
どの教室が良いのかは、実際に無料体験レッスンを受けてみないと分からないと思います。
オンライン英会話のレッスン時間とカリキュラム
オンライン英会話のレッスン時間は25分が一般的で、短いもので20分というものがあります。
小さな子供が集中できる時間としては、ちょうど良い長さであると考えられます。
教材や教授方法については独自性があるものと、そうではないところに分かれます。
私が独自性があると思うオンライン英会話はグローバルクラウンとQQ Kidsです。
正直、オンライン英会話を週1回25分程度しても、それほど効果は期待できないかと思います。
効果的にオンライン英会話で学ぼうとすれば、復習を含め、次のレッスンまでに複数回の英語学習(家庭学習)をする必要があります(これが習慣化すればより良い)。
グローバルクラウンは専用アプリを使用したオンライン英会話なのですが、レッスン以外の時間に学ぶための機能がアプリに内蔵されおり、次のレッスンまでに自習形式で英語学習を進められます。
QQ Kidsは子供用のカランメソッドという教授法を用いたコースがあるという特徴も特筆すべきですが、オンライン英会話には珍しく、月1回程度の交流イベントを開催しています。
学んだ英会話をアウトプットする場があると、英語能力が伸びると言われていますから、このようなイベントがあると良いかと思います。
ワールドファミリーの「ディズニー英語システム」は、小さな子供に英語をやらせようかと考えている方ならば、一度は聞いたことはあると思います。
英語教材としてとても実績がある商品ですが、この商品の優れたところは年間2500回※というイベント開催にあります。
※2019年実績
上記で書いた2つ以外のオンライン英会話では、1)フリートーク(フラッシュカードなど)、2)オリジナルの無料テキスト、3)Let'sGOシリーズをテキストにする、4)英語絵本の読み聞かせ、というパターンが多いようです。
これらは、小さな子供に初めて英会話を教えていくプロセスがしっかりしていないように感じられます。ただ、ある程度英語が使えるようになった子供には良いと思います。
結局、これらのオンライン英会話は、小さな子供対象としてはどれも同じようなカリキュラムなので、無料体験レッスンて自分の子供に合うか試してみて、最終的には価格で選んでも良いかもしれません(小さな子供の初めて向けにはイマイチ?)。
メモ
最適な英会話学習の頻度とは
答えから書けば「毎日すこしずつ」が正解です。
脳科学的に長期記憶は(1)言葉で表現できる「宣言記憶」と(2)運動技能に代表される言葉で表現できない「手続き記憶」に分けられます。
英語の発音の聞き分けは手続き記憶に分類され、運動と同じで何回もやって体で覚えてゆくタイプの記憶となります。
ですので、少しずつでもいいから毎日のように頻度をこなすことで英会話が身につきやすいと考えられます。
なお、手続き記憶として覚えたものは忘れにくいという性質を持つのが特徴です。
例えば、自転車に乗ることを覚えた人は、自転車に乗る能力を失わないといったように、一度英語の発音や聞き取りをマスターしてしまえば一生物の技術になるはずです。
上達するためには週あたりの英会話レッスンの回数を増やすのが近道であると思います。
金銭的なことを考えた場合、これを実現するにはオンライン英会話がオススメになります。
レッスン回数を増やせない場合は、家庭での英語学習を習慣化するということが重要になってくると思います。
場合によっては英会話レッスンをするよりも、英語教材を家庭で毎日行う方が効果が出ることも考えられます。
講師の出身や教え方の質
ネイティブな講師が必ず良いわけではない
おそらく、ほとんどの方がアメリカやイギリス出身のネイティブスピーカーに英会話を習うのが良いと考えているのではないでしょうか。
ネイティブな発音と言う意味では確かにネイティブスピーカーが良いのかもしれません。
しかし、小さな子供が英会話を学ぶと言う視点からすると、必ずしもネイティブが良いとは限らないかと思います。
小さな子供に英会話を教えるには、子供の教育に精通した講師である事の方が重要な要素です。ようするに、まずは発音よりも「英語を楽しんで学べる」の方が完全に重要です。
日本語を話せる講師が気楽で良い
講師が日本語を話せるかどうかも、(上達ではなく)英会話を続けられるかに影響してくるかと思います。
英語技能が身につくかどうかということはとりあえず置いておいて、レッスンに多少の日本語を混ぜてもらった方が受ける側は楽であると言う事です。
小さな子供の英会話レッスンには、親が同伴しなければならないこともありますから、日本語を話せる講師の方が親も構えないで済むのではないかと思います。
自分たちに合った英会話レッスン方法を!
まず、全ての人に最適で合う英会話レッスンは無いと考えましょう(そんなものがあれば苦労しない)。
その中で、ご自分の住んでいる場所、経済状況、子供の性格など様々な条件がありますから、そこから選択できる選択肢を最大限試してみることが大切です。
英会話スクールについて、インターネットの様々な口コミやレビューもありますが、これらはその人が感じたことと、その結果を書いているにすぎません(製品のレビューならば参考になるが・・・)。
特に、教育に関する商品は、その子供の性格・性質と家庭のライフスタイルによって大分結果が変わってきます。
ですので、ほとんどの英会話レッスンについては無料体験レッスンがあるのですから、必ず複数の業者の無料体験レッスンを受けて、自分の子供に合う英会話レッスンを見つけましょう。