この記事では、iPadやAndroid搭載のタブレットで使うことができる小学生向けオンライン教材の選び方やそのポイントについて解説しています。
タブレット学習のメリット・デメリット
タブレット学習のメリット① 子どもの心を掴み、学習効果も高い
多くのタブレット教材は、アニメーション、音声、クイズ・ゲーム形式などデジタルデバイス特有のインタラクティブ(対話型)な仕組みを備えています。
これらの機能は子どもの気を惹いたり、興味を持たせるだけでなく、学習の理解を早めたり理解度を上げたりする効果が期待できます。
実際、デジタルデバイスによるインタラクティブな教材の提示が、子どもの成績を向上させるという学術研究事例がいくつも報告されています。
例えば、「すらら」というオンライン教材では成績向上の効果が認められたという研究事例もあります(詳しくは下記の記事)。
勉強嫌いの子に対してゲーム感覚で学べる仕組み(ゲームフィケーション)は非常に効果的と言えるでしょう。
タブレット学習のメリット② 個別学習の進行管理とフィードバック
例えば、「ドリルの解答を自動採点し間違った箇所の類似問題をもう一度解かせる」といった機能はデジタル教材の便利な機能です。
紙の教材では指導者が適切な判断に基づき、これを行わせることで学習効果が高まります。
家庭学習ではこの採点・指導は親の役割となりますが、デジタル教材を使えば楽して効果を上げることが可能となります。
正直、うまく教えるのに自信がないのよね・・。
デジタル教材なら上手に導いてくれるのね。
一方、タブレット学習のデメリットは下記の3つと考えられます。
タブレット学習のデメリット① 長時間使用時の目の疲労
紙の教材を使用する場合よりも、タブレットの画面を見ての学習は目への負担が大きいと言われています。
ですので、適切な休憩を定期的に挟むことや長時間の使用を避けるといったことが大切です。
タブレット端末や一部のタブレット教材にはこれらを行うための機能を提供しているものがありますので有効活用しましょう。
なお、タブレット学習と視力低下については下記の記事で詳しく解説していますのでご興味があればご一読ください。
タブレット学習のデメリット② 学習用途以外への流用
ネットに接続できるタブレット端末はオンライン学習以外の用途、例えば、YouTubeやゲームアプリなどにも使えてしまいます。
それらをシステム的に制限することも可能ですが、完全に制限してしまうと子どもの反発を招く恐れがあります。
つまり、「飴と鞭」の考え方で遊びと勉強のバランスを上手にコントロールして勉強させることが大切です。
タブレットに搭載されている機能で、各アプリの使用時間を把握できますからうまく活用しましょう。
タブレット学習のデメリット③ オンライン教材が合わない子もいる
オンライン教材は、人間が直接関与しないので自分のペースで学べるのがメリットです。
逆に自分のペースをうまく作り出せない子にとっては、人がある程度指導したほうが良い場合もあります。
オンライン教材がその子に合うかは、ある程度やらせて様子を見る必要があります。
オンライン教材の多くが無料体験できるので、実際に試してみましょう。
タブレット教材選びのポイントと効果的な活用法
タブレット教材選びのポイント 学習目的に応じた教材を選ぶ
オンライン教材は数多く存在しますが、それぞれの教材は特徴があり、学習目的に応じて選ぶことにより効果を最大化できます。
学習進度・到達度を考慮した場合の学習目的は下記の3つに分類されると思います。
上記3つの目的に応じた効果的な学習の進め方は異なります。
例えば「学習の遅れを取り戻す」では現在学校で進行している単元を学んでも効果は薄いので、過去のつまずきを探して克服できるような教材が最適です。
次のセクションでは、上記の目的に適したオンライン教材の具体例を挙げます。
小学生向けタブレット学習目的別オススメのオンライン教材
多くのオンライン教材を比較し、前項で挙げた3つの学習目的にベストであると判断した教材を
なお、この記事で表記されている料金・内容は執筆時点のものですので必ず各公式サイトをご確認ください。
目的別オススメのオンライン教材 1 日常の予習・復習
テストで7割以上得点できる子に適している教材です。
比較するとこれが良い デキタス
「デキタス」の基本情報
- 月額:3,960円(込)
- 入会金:なし
- 対応プラットフォーム:
iPad,Windows10~11,Chromebook※1,Android※1
Webブラウザでアクセスします。 - 学べる教科:
国語、算数、英語、理科、社会、せいかつ、英語検定
※1 実機での確認必要
■■ 教材の特徴 ■■
デキタスは学校の勉強を確実に理解していくことを目指し開発されたオンライン学習教材です。
各社教科書に対応しており、学校の学習進度に合わせた学習ができます。
教材に小学生が親しみやすいアニメ風のキャラが登場し、楽しく学べるように工夫されているのが最大の特徴です。
また、月額費用3,960円(込)で全教科学べる安さも特徴です。
■■ 他社教材との比較 ■■
スタディサプリ小学講座は有名講師による授業の動画閲覧方式となっており、無料で印刷可能な紙の授業資料に書き込む方式です。
1コマ15分の神授業と称される映像は有意義ですが、紙資料の印刷や採点、進行管理等が必要でデキタスと比べ手間がかかりますし親がある程度指導する必要があります。
その分、月額2,178円(込)でオンライン教材では最安値級だと思われます。
中学生以上であれば自分で学習管理ができるのでスタディサプリで良いかもしれません。
小学生の場合はタブレットが面倒を見てくれるデキタスの方が良いでしょう。
目的別オススメのオンライン教材 2 学習の遅れを取り戻す
勉強嫌い克服や学習の遅れを取り戻す仕組みを有する教材です。
教材として優れているので万人にオススメしたい教材です。
※利用者がのべ40万人という実績がそれを証明してます。
比較するとこれが良い すらら
「すらら」の基本情報
- 月額:8,228円(込)〜
- 入会金:7,700円(込)〜
- 対応プラットフォーム:
iPad,Windows10~11,Chromebook,Android※1,Mac※2
Webブラウザでアクセスします。 - 学べる教科:※3
国語、算数、英語、理科、社会、英語
※1 実機での確認必要 ※2 一部学年非対応 ※3 3教科・5教科コースがあり料金も異なる
■■ 教材の特徴 ■■
学校の学習進度にこだわらずに、学年すらもさかのぼって基礎から学び直しをすることが可能な「無学年式」を基本とした設計になっています。
「成績を改善するためにどこから手をつけたら良いか分からない!」をすらら独自のAIが自動判定して解決するシステムを搭載しているのが特徴です。
無学年式の学び方は過去の苦手を克服するばかりか、その勢いで先取り学習することも可能です。
さらに、勉強嫌いの克服のために親がどう向き合えば良いか?などの相談ができる「すららコーチ(リアルな人です)」が親の指導をしてくれます。
また、最近のアップデートにより「無学年式」の学び方以外に、教科書に準拠した学び方もサポートするようになり、テスト対策が楽に行えるようになりました。
■■ 他社教材との比較 ■■
前述したデキタスもシステム上は無学年の学びができることになっていますが、すららのような独自AIは搭載されていません。
すららは受講者数規模が膨大(40万人)でその生徒の学習行動データを使って機械学習しているのでかなり優秀なAIと言えます。
目的別オススメのオンライン教材 3 中学受験対策
比較するとこれが良い Z会
「Z会」の基本情報
- 月額:3,570~18,000円(込)※1
- 入会金:なし
- 対応プラットフォーム:iPad
- 学べる教科:
国語、算数、英語、理科、社会、未来探求、プログラミング
※1 学年・コース・支払いプランによる
■■ 教材の特徴 ■■
中高一貫校であればタブレットコース、難関校以上の中学受験であれば中学受験コースの2つのコースがあります。
料金はコースや学年により決まります。中学受験コースでは受講教科数を選択でき、それに応じた料金体系となっています。
全国規模の実力テスト(模試)で学力を測れるため、中学受験を考えているならばZ会で決まりです。
■■ 他社教材との比較 ■■
スタディサプリ小学講座も中学受験に対応していますが、Z会と比較して中学受験に本格的に対応しているとは言い難いと思います。
ただし、中学受験対策の学習塾に通いながらスタディサプリ小学講座を補助的に使うのであれば料金も安いので合理的です。