大学や専門学校、それに進学情報サイトなど世の中には沢山の進学に関する情報(広告)があふれています。
大学・専門学校を魅力的に見せるのが広告の役割です。本当にその広告を信じていいのか迷ってしまいますよね。
ネットショッピングでは、商品のレビューや「口コミ」を見て商品の購入を考えるのが一般的になってると思います。
同じように大学・専門学校選びで、「口コミ」を見て大学や専門学校を選ぶのは1つの方法です。
大学・専門学校「口コミ」の真実
大学・専門学校の「口コミ」を専門に扱う進学ポータルサイトが存在しますが、進路選択の一つの材料にしても良いと思います。
「口コミ」は大学・専門学校の「評判」に相当する意見です。
「口コミ」を書く人の心理と動機
1、購入した商品・サービスを好きになるしかないから
誰しもが自分が購入したものが”失敗”したとは思いたくないものです。
購入後に無意識で感じる「この商品の選択は正しかったのか?」という不安を解消するために「口コミ」をすることがあります。
心理学的には”認知的不協和の解消”という行動です。
自分自身を納得させるために「口コミ」という形で情報発信をして不安を解消しています。
2、「良いものを選択した」という自己顕示欲
人は自分をよく見せたい、認められたいという「社会的欲求」から「口コミ」をすることがあります。
心理学的には人間の誰でも持つ欲求だそうです。こんなに私はすごいという自慢話のようなものです。
口コミの主は、よくも悪くも納得していると思われます。
3、「クチコミ」で他人を満足させたい
これは本当に良いものを、他人に教えてあげたいという「親切心」からの「口コミ」です。
人に勧めたいという「クチコミ」ですから、具体的に何が良いか書かれていれば信じても良いと思います。
4、とても興味深い、面白い情報だから
YouTubeの面白い動画が一気に再生数が増えるような現象は、面白いので「口コミ」で情報拡散しやすいためです。
大学や専門学校の口コミに関しては、本当にスゴイ授業や先生がいた時に発信されると思われます。
5、「クチコミ」すると報酬が得られるから
ネットショッピングなどでレビュー書くのを約束すると、送料無料になるとかプレゼントがつくとかです。
報酬が欲しいので「すぐに思いついた感想」を書き込みやすい。
つまり、深く考えて書いていないので、ユーザーの率直な意見を反映しやすい傾向があります。
どんな人がどのような動機で書いた「口コミ」なのかを見極め、学校選びの参考にしましょう。
大学・専門学校の「口コミ」を見たい人の心理
最近、大学や専門学校の質の低下や問題点が、マスコミにクローズアップされることが多いように感じます。
その反面、進路を決めようと大学や専門学校の情報収集すると、広告なので良いことだけ書いてあるように見えてしまいます。
2つの情報にギャップが存在します。
人生の選択をしなければならない人は、「本当に正しい選択」なのか不安になります。
そうすると、実際にその大学や専門学校に入学した人の意見を聴きたくなるでしょう。
また、自分が気になる大学・専門学校の肯定的な「口コミ」を見て、安心したいという心理も働くのではないでしょうか。
良い「口コミ」は信用できるか
進学の場合、高額商品なうえ、人生を左右する選択ですから”失敗”したとは思いたくないものです。
ですので肯定的なクチコミが多くなる傾向にあります。
その中でも具体的に「○○が良い」という『口コミ』は意味があると思われます。
進学情報誌や進学サイトの在校生・卒業生インタビュー記事は成功者の声
進学情報誌や進学サイトの「在校生の声」、「卒業生の声」は広告です。
もちろん記事は嘘ではありませんが、一番広告効果の高い学生や卒業生を選んで掲載しています(憧れの職業や、成績優秀な学生など)。
「口コミ」の一種ではありますが、代表的な「成功者の声」として、よく見せるために工夫がされています。
お世話になった学校から依頼を受けて取材を受けたり、文章を寄稿するわけですあら「あまり悪いことは書かない」のでは無いでしょうか。
その学校の学生や卒業生が、全てそのような成功者になれるとは限らないということです。
憧れの職業に就職した卒業生の記事を何年も使いまわしている記事をたまに見ます。
それは、憧れの職業に就けた学生をその後”輩出できていない証拠”です。
卒業年度を見ればわかるので注意して見てみましょう。
悪い「口コミ」ほど参考にしよう
皆さんが進路選択するうえで重要なことは失敗しないことだと思います。
失敗するとお金の面だけでなく、経歴、時間・・数多くのものを失います。
ですから、肯定的な「口コミ」を見て安心するよりも、否定的な「口コミ」をしっかり分析しましょう。
- 「〇〇の人であればオススメ」として自分には合わなかったというミスマッチ
- 入学前に得た情報と違っていたのが入学後発覚
- 特定の教授やゼミへの否定的な評価
- 設備等の劣化
- 教育が緩い。周りの学生のやる気を感じられない
こんなはずじゃなかった。
大学・専門学校を決める過程で、多くの情報を集めきれずに決めてしまうとこのような結果に。
「〇〇の人であればオススメ」として自分には合わなかったというミスマッチ
自分のやりたいことや、将来の職業、ライフスタイルについて、入学前に整理できていないとこのようなことが起こります。
「とりあえず」や「なんとなく」で進路を決めてしまうとミスマッチが起こりやすい傾向が。
また、自分のやりたいことが決まっていても、事前の情報不足で方向性の違う学校に入学してしまうとミスマッチは起こります。
信頼できる人と情報分析するとか、相談をしましょう。自分自身の問題かもしれないので他人が入ることで違う視点がみえるかも。
入学前に得た情報と違っていたのが入学後発覚
大学や専門学校も完璧ではありません。程度にもよりますが、パンフレット等に記載されている内容と異なっている場合、問題のある学校かもしれません。
このような口コミが複数ある場合は、危険な学校かもしれないので避けましょう。
設備等の劣化
オープンキャンパスに行って、自分の目で確かめればこれはある程度防げます。
しかし、理系の設備や器具等、専門的すぎる物は素人には分かりにくいものです。
許可をもらってスマホで写真を取っておきましょう。
機器は型番の写真を撮り、ネットで検索すればどれくらい古いものかわかると思います。
特定の教授やゼミへの否定的な評価
これは人間関係が絡んでいることがあります。
その口コミを書いている人が、教授と合わないということが考えられますが、複数の口コミがある場合は問題のある人物かもしれません。
しかし、その大学には他の教授も大勢いますので、自分が入りたいゼミの教授でなければスルーしても構いません。
教育が緩い。周りの学生のやる気を感じられない
ランクの低い大学にたまに見られる口コミです。
学力が低い層が入学しているので、教育が緩くなるのはありがちなことです。
周りの学生のやる気がないのは迷惑かもしれませんが、気にすることなく勉強に励めば良いことです。
教育が緩いのはカリキュラムの話で、やる気があるのであれば教授に個別で話を聴きに行くこともできます。
これらが嫌であれば、少しでもランクの高い大学に入学すべきと考えます。
まとめ
口コミは一部の人の意見で発信するだけの一方的なものです。
入学前に本当の評判を知りたければ、ツイッターなどのSNSを利用したり、ヤフー知恵袋等に書き込んでみてはいかがでしょうか。
双方向のやり取りの中で、口コミにはないより詳しい内情が見えてくるかもしれません。
-
専門学校の就職率100%は嘘?リアルな就職率は?
続きを見る